本と音楽の未来を考える

上杉鷹山を指南した酒田商人 本間光丘

鈴木旭/歴史・哲学/ 700円+税/2023年2月17日発売


■江戸時代中期、破滅的な財政危機に陥っていた米沢藩を質素倹約、殖産推進によって立て直し名君として知られる上杉鷹山。40年に及ぶ鷹山の藩改革が、ようやく実を結び始めるのは後半の20年に入ってから。その成功に至るプロセスで重要な役割を果たしたのが庄内藩の酒田商人・本間光丘。本書の著者は力説している〈光丘なくして鷹山なし。これは、何度繰り返しても言い過ぎではない〉と。鷹山が挫折からもう一度立ち上がろうとしたときに頼ったのが光丘。〈鷹山公の背後には、本間光丘という希代の名コンサルタントが軍師的存在として立ち現われ、その指導と助言に従って再建事業に着手した時、初めて前半生の二十年間にわたる苦闘の積み重ねがモノを言い、息を吹き返したのである〉。本書は鷹山を指南したその本間光丘の経営哲学を余すところなく伝えている。堅実に徹し、派手な投機には手を出さない。金を貸す相手には無理のない返済方法までを指南。必要な社会事業には惜しみなく金を注ぐ。一介の商人にとどまらない巨象の姿が見えてくる。詳細はこちら

戦国武将直伝 国家経営の論理と哲学

鈴木旭/歴史・哲学/ 700円+税/2022年12月16日発売


■今から500年ほど前の日本。群雄割拠する戦国時代。天下取りを目指して知略を尽くしていた武将たち。自国の領地・民を守り如何にすれば他国を屈服させられるか。その先に見えてくる天下の平定。彼らは何に重きを置いて動いていたのだろうか。本書は、毛利元就、武田信玄、織田信長、豊臣(羽柴)秀吉、徳川家康、伊達政宗の6人にインタビューするかたちで、彼らの思想・行動の原理を解き明かしている。インタビューは架空だが、史実に基づいての受け答えはリアルであり、国家経営の要諦に迫っている。詳細はこちら

ドクターいわくらの龍宮城探検記

鈴木旭/ノンフィクション/ 700円+税/2019年7月12日発売


■古代山岳祭祀遺跡の研究に半生を捧げてきた著者が挑んだ与那国島海底遺跡調査の全容を記したのが本書。ベストセラー『神々の指紋』で知られるグラハム・ハンコック氏らと協力し合いながらも、長年にわたる磐座(いわくら)調査・研究の成果に基づいて、その視点を海底のみならず島内陸上に点在する巨石にも向けた著者は、独自の調査チームを編成して謎の解明に乗り出す。詳細はこちら

ピラミッド黙示録 後編

鈴木旭/ノンフィクション/ 700円+税/2019年1月25日発売


■ピラミッド黙示録の後編。「希望の書」の完結編。古代山岳祭祀遺跡の研究に半生を捧げてきた著者の調査フィールドは国内にとどまらず国外へも。インドネシア、パラオ、済州島……。目の前に姿をあらわすピラミッド、巨石、磐座は各地の独自文化の象徴か、それとも共通文化のバリエーションか。点と点を繋ぎ、線から面へ、著者は豊富な経験に基づく想像力を駆使して古代人の精神世界や遺跡に込めた思いを繙いていく。詳細はこちら

ピラミッド黙示録 前編

鈴木旭/ノンフィクション/ 700円+税/2018年4月20日発売


■たったひとつの岩石に刻まれている謎の絵文字・絵模様。見逃してしまえばただの石ころにすぎなくなるが、謎を解析すれば、先人たちが残した貴重なメッセージと深遠な古代世界が目の前に広がる。磐座、組石遺構、聖なる山、ピラミッド……謎を解く快感が次の謎解きへのバネとなる。この魅力のサイクルにとりつかれた著者は各地のミステリーゾーンへと分け入って行く。詳細はこちら

赤い炎〜家康側近本多正純の誤算〜

枯木灘夫/歴史小説/ 500円+税/2016年2月19日発売


■天下人徳川家康の側近として権勢を誇っていた本多正純は、家康の死後、二代将軍秀忠に老中として迎え入れられる。しかし、幕閣には秀忠の信頼厚い土井利勝がいる。駿府での家康側近時代の正純はこの利勝を赤子の手をひねるがごとくに抑えつけてきたが、江戸城内での利勝はかつての利勝ではなかった。したたかな策士に成長していた利勝は、正純の正論を飄々とかわしながら、他の幕閣の声を巧みに吸収して我が意のままに政事を動かしていく。徐々に焦りを感じていく正純。行く末に不安を覚えながらも、これまでの己の行状を顧み、幕府のこれからに思いを馳せるが……。詳細はこちら

静かなるボクサー〈1〉宿命のライバル編

稲積魁太/原案:鰆木周見夫/小説/800円+税/2015年2月13日発売


■圧倒的なスケールで描くボクシングを超えた究極のボクシング小説、壮大な人間ドラマ。本シリーズ〈静かなるボクサー〉は、縦軸で若いふたりのボクサーが世界戦で激突するまでの過程を濃密に描き、横軸でボクサーに関わる人たちの歴史、哲学、思想を丹念に描いて展開する、ボクシングの枠を超えた壮大な人間ドラマである。本書〈宿命のライバル編〉はその注目すべき序章に位置づけられる。詳細はこちら

漂流する日本人、行き詰まる人類

鰆木周見夫/哲学・科学・歴史/1000円+税/2014年3月14日発売


◆2011年3月11日の大地震大津波による福島第一原発の事故が日本人ひとりひとりにもたらした詰問――本当に原発は必要なのか。世界で唯一の被爆国日本、広島・長崎の悲惨さを知る国がなぜ、原発大国に突っ走ってしまったのか。戦中戦後から、初の商用原子炉導入までの政治家・科学者、そして国民の動向を心理的側面から分析し、人間の理性と本能の問題を提起。人類の歴史は理性が本能に敗れてきた歴史だとし、真の理性を磨ききれなくなっている人類はやがて行き詰まるだろうと予言する。電子書籍用書き下ろし。詳細はこちら

哲学の可能性〜哲学で何が救えるか?

鰆木周見夫/哲学・思想・歴史/800円+税/2014年3月14日発売


◆『哲学の可能性~哲学で何が救えるか?』『世界神話の類似性と「記・紀」神話の政治性』『縄文と弥生の文化攻防』の3編を収載。15年前の論考が、今なお輝きを失っていない。むしろ、危うい日本社会が著者の予言した方向に進んできたことが確認できる証明の書にもなっている。詳細はこちら

三途の川は大洪水!

きくち恵(赤木恵子)/エッセイ/600円+税/2013年3月1日発売


◆爆笑・苦笑・憤怒・哀切……唯我独尊。20年前に多くのファンを獲得した話題のエッセイ集の電子書籍化。現在でもなお違和感を覚えずに読める35編を収載。詳細はこちら

うつけ信長

鈴木旭/歴史小説/700円+税/2012年8月10日発売


◆第1回歴史歴史群像大賞受賞作品の電子書籍化。桶狭間の戦いまでの若き日の信長の躍動する姿を活写。詳細はこちら

私の哲学試論ーー神・身体・言語・論理・時空・数学・自由・人工知能・生命――

三森定史/哲学/1000円+税/2012年3月30日発売


◆在野の若い哲学者が、真の哲学の確立を目指して果敢に挑んだ注目の「試論」。詳細はこちら

異伝最上義光 立志編

鈴木旭/歴史小説/800円+税/2012年1月発売


◆異色の戦国武将の生涯を著者独自の史料解釈と想像力で描いた壮大な物語の第1巻。詳細はこちら

躍る古文書〜苦い確執〜

枯木灘夫/推理小説/600円+税/2012年2月24日発売


◆一流大学教授と短大の講師、立場の分かれた幼馴染み2人が新発見された古文書をめぐって熾烈な心理駆け引きを展開。2人の過去にどんな秘密が隠されていたのか…。詳細はこちら

青い瑕〜天下人徳川家康の悔恨〜

枯木灘夫/歴史小説/400円+税込)/2011年11月4日発売


◆天下を掌中におさめたものの気分が一向に晴れない家康の心中。込み上げてくる、妻子を殺さねばならなかった自身のふがいなさ。この家康の悔恨に、秀忠側近土井利勝の未来を見る目が交錯する。異色の歴史・時代小説。詳細はこちら

万病に効くという温泉旅館へ

六田孝介/小説/800円+税/2011年11月4日発売


◆本当にこんな温泉旅館が存在するのだろうか。半信半疑のまま現地を訪れた夫婦は、その旅館独自のシステムに驚き期待感を膨らませる。しかし、これまで一度も旅行の提案をしたことのなかった妻がこの旅館を指定した理由はどこにあったのだろうか。夫の胸中に不安に満ちた妄想が浮かび上がってくる……。詳細はこちら