死んだ男の残したものは/三月のうた
赤木恵子(メゾソプラノ)/玉木倫子(ピアノ伴奏)
CDシングル/TTS60-11
1200円(税込)/2010年4月30日発売
<収録曲>全2曲
日本が世界に誇る作曲家・武満徹と日本を代表する詩人・谷川俊太郎のコンビの名作を、異色の経歴を持つアーティスト赤木恵子が魂を込めて切々と歌い上げる。
① 死んだ男の残したものは(谷川俊太郎・作詞/武満徹・作曲)6:59
② 三月のうた(谷川俊太郎・作詞/武満徹・作曲)2:55
収録曲の詞と曲について
「死んだ男の残したものは」は、1965(昭和40年)年4月、東京で開かれた「ベトナムの平和を願う市民の集会」のために谷川俊太郎が詞をつくり武満徹が作曲、友竹正則の歌で発表されています。赤木恵子のこれまでのコンサートではこの曲を最後に必ず歌ってきていますが、会場のあちこちで聴衆の「すすり泣く声」がいつも漏れてきます。「三月のうた」は映画「最後の審判」(監督・堀川弘通、1965年)の主題歌。2曲とも武満徹と谷川俊太郎のコンビによる名作で、団塊世代には魂が震えるほどに懐かしい曲。しかしそれだけではなく、この名作には、時代を超え、「昭和」をよく知らない若い世代にも新鮮な響きを訴える力があります。
このCDシングル発売から約1年後の2011年3月11日に東日本大震災が起こって原子力発電所、核の危険性が改めて露呈し、さらに4年後の2015年7月16日、安保関連法案いわゆる「戦争法案」が衆議院本会議で可決され、日本が今、危険な方向に向かっていることが浮き彫りになってきています。
こうした不穏な状勢のなか、再び注目されているのが、世界の平和を願ってつくられた反戦歌「死んだ男の残したものは」です。